これまで、介護士がスキルアップをする場合、身体介護や生活介助のために必要な知識や技術を身につけるのが一般的でした。
もちろん、現代の介護現場でも身体が不自由な高齢者の介助をすることは必要です。
食事や入浴、トイレなどの生活に欠かせない動作を側で支える役割を果たさなければなりません。
しかし、多様な状況の高齢者が増えた影響で、年々介護のニーズは変化しています。
変化の中でも注目されているのが、介助の方法だけを学び方が疑問視されている状況です。
今後、介護業界で重宝される貴重な人材になるためには、ニーズの変化に敏感になり、必要なスキルが何かを見出すことが求められています。
現代の介護では、クオリティ・オブ・ライフが重視されています。
クオリティ・オブ・ライフはQOLと略されていて、生活の質という意味合いを持っています。
これは、利用者が満足できる生活を送れるようにすることを重視するケアを実践する際に用いられる言葉です。
医療業界では、以前よりQOLの観点が重要視されていましたが、近年では介護業界でもQOLの充実が要求されるようになってきました。
そのため介護士は、利用者が生活の中で何を求めているかを考え、柔軟に対応できる能力を習得する必要があるのです。
そうしたコミュニケーションスキルや、言葉にならないメッセージを汲み取るスキルを持つことができれば、施設において必要不可欠なポジションを得ることができるでしょう。