高齢者は医療機関にかかることが多く、介護の中では日常的に医療行為に近いケアや服薬管理が必要になってきます。
そのため、高齢者の暮らしに寄り添う介護士は、医療知識も認識しておくことが大切です。
その中でも代表的な医療の知識が、利用者の状態を確認する方法です。
もし利用者の容体が悪くなった際には、速やかに医師に連絡をしなければなりません。
その異変はなるべく早く見つけた方が対処しやすくなります。
したがって、血圧のおかしな変動の仕方や麻痺した時の特徴など、発生しそうな異変はひと通り知っておくと良いでしょう。
また、介護士ができる医療行為の範囲を、細かく把握しておくことも大切です。
介護士は医師の指導がなければ、医療行為ができないのが原則。
ですが、介護士の仕事の中には医療行為になりかねないものが数多くあります。
例えば、爪切りひとつをとっても、正常な爪では問題なくても、巻き爪であれば医療行為と見なされる場合があります。
それが医療行為だということを知らないままやってしまうと、最悪の場合、逮捕されるケースもあるので注意しましょう。
医療行為は、安全性が問われる行為であり、医師がするべき作業だと定められているのには理由があります。
気付かずに医療行為をやってしまうと、利用者に何らかの影響が出た際に、責任を問われてしまいます。
自己保身だけでなく、利用者のためにも何が医療行為なのかを把握しておくべきです。
介護士ができる医療行為の事例については、ぜひ以下サイトを参照してみてください→《介護士に求められる医療知識とは》
そして注意してほしいのが、利用者やその家族から医療行為を求められた場合です。
要求に流されやすい介護士の場合、「まぁ大丈夫だろう」と軽く捉えて、医療行為をしてしまいがちです。
体表的な例として、床ずれの処置が挙げられます。
床ずれで組織が損傷している部分は、医療従事者でなければ処理してはいけません。
介護士は、床ずれしている部分に軟膏を塗ることさえ違法行為となります。
そのため、医療行為の範囲を把握し、利用者や家族から求められても断固として断る意識を持つことが大事です。